おせち料理の意味・由来

家事アドバイザー 節約アドバイザー 矢野きくの

2015年01月02日 21:56




おせち料理が市販されるようになってから随分と月日が経ちました。以前は一部の人が買う贅沢なものという扱いでしたが、最近では値段の幅が広がったこともあり、おせち料理を買う家庭も増えてきたことと思います。
おせち料理が多様化してきた中でどうしてもひっかかることがあります。

それは市販でも自宅で作ったものでも、本来のおせち料理とは全く関係のない料理ばかりが並べられているものを見かけるようになったことです。

おせち料理というのは、それぞれの料理に意味・由来があって、それを頂くことに意味があると思うのですよ。それを本来のおせち料理と関係がないハンバーグやポテトサラダのようなものばかりが並んでいるものをおせち料理としてしまうことは意味が違うのではないかと・・・。

ハンバーグやポテトサラダを「お正月用の食事として重箱に詰めました」と言うのであれば良いのですが、それをおせち料理と言ってしまいそれで育ってきた子どもは、もう何がおせち料理だから分からなくなってしまうと思うのです。



いや、わたしだって偉そうなことは言えないです。おせち料理の意味を全部知っていたわけではありませんから。

ただ大人になり食を考えるようになったとき、やはり日本の料理の伝統というのは伝えるべきではないのかなと思うのです。少なくとも違うものをおせち料理としてはいけないのではないかと。

仕事をもっている方は短い年末年始休みの間に大掃除をして、年賀状作って、おせち料理も作ってと言うのは大変だと思います。

手作りすることの意味も大きいですが、無理をせずに、小分けで売っている「本来のおせち料理」を買ってお重に詰めてもいいのではないかと思います。


ということで全部ではありませんが、おせち料理の意味・由来を残したいと思います。おせち料理の意味・由来も地域によっていろいろありますので代表的なものとさせていただきます。

黒豆の意味・由来
黒は邪気を払う。豆に働く。という意味から、健康で働けますようにという願い。



伊達巻の意味・由来
形が巻物に似ているところから学業成就。


海老の意味・由来
腰が曲がるまで長生きという意味で長寿の願い。

紅白かまぼこの意味・由来
紅白蒲鉾は赤色は魔除けを、白色は神聖、紅白だから縁起が良い。


昆布巻きの意味・由来
「養老昆布」と書いて「よろこぶ」。不老長寿とお祝いの縁起物。


田作りの意味・由来
昔は田んぼの肥料にカタクチイワシが使われていたことから、豊作を願って。


数の子の意味・由来
卵が多いことから子孫繁栄を願って。


紅白なますの意味・由来
紅白の水引を表している縁起物。


栗きんとんの意味・由来
黄金色をしていることから、裕福になれるようにという願い。


たけのこの意味・由来
たけのこの成長が早いことからすくすくと成長しますようにという願い。


帆立の意味・由来
帆を上げ進む船と未来への明るい象徴という意味。

ふきの意味・由来
富貴と書いて、豊かな生活が送れるようにという願いをこめて。



椎茸の意味・由来
椎茸を長寿の象徴である亀の甲羅の形に飾り切りしたもので長寿の願い。

梅花にんじの意味・由来
おめでたい梅花ににんじんをなぞらえて飾り切りしたもの。

手綱こんにゃくの意味・由来
手綱を締めて心を引き締める。己を厳しく戒め戦いに備える心を養うという武家社会の名残。

れんこんの意味・由来
将来が見通せるようにと願ったもの。

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